ランダム化比較評価手法に関する勉強会 第17回実施報告
8/25 (木) 20時から「ランダム化比較評価手法に関する勉強会」第17回が行われました!
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今回は、spilloverの種類、防ぎ方、研究で得られた結果を一般化することの三つについて学びました。
spilloverとは、介入群から対照群へ情報が漏れたりや両群が影響し合ってしまうことをさします。病院の有無が健康状態に与える影響を調べたいと考え、介入群に割り当てられた村に病院を立てたことで、隣村の対照群の人も病院に行きやすくなり健康状態が良くなる、などの例があります。対処法としては、対照群と介入群が隣り合う確率を求め、計算で影響を差し引く方法や、対照群と介入群が隣り合わないようにする、村よりも大きな単位(県など)でグループの割り当てを行うなどが挙げられていました。
一般化とは、例えば筑波大学で得られた調査結果から、日本の大学生の特徴は...と語るようなことを指します。一般化について注意深く考えなければならないのですが、研究を行なっていると、希望的予測をしてしまうこともよくあるように感じます。マウスで効いた薬が人間に効くとすぐ言うことはできない、と言うのはなんとなく直感的にわかるのですが、日本のどこかで確かめられた性格の特徴や教育プログラムの効果は日本全国で確かめられるだろうと思ってしまったりするんですよね。結果の一般化には、考慮すべき要素(人の属性、文化、時期など)があり、自分自身が研究を行う際にも、注意しなければならないと思いました!